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彼らのライブを見るようになってもう15年以上たつけれど、この日のライブはこれまで観たなかで多分BEST5に入るステージだったと思う。ふたりのサポートを加えて代表曲をガンガン披露した本編、メンバー4人に近藤等則を迎えてアバンギャルドなロック性をアピールした最初のアンコール、そして4人のタイトな演奏で締めた2回目のアンコール、と流れもバッチリ。で、なにより素晴らしかったのは、そんなふうにフォーマットが変わっても一貫して聞こえてくる音は紛れもなくエレカシであり、しかもそのエレカシ度が非常に濃密に表現されていたことである。もちろん、音楽の中心にあるのは宮本浩次の歌であるわけだが、ご存じのゴツゴツとした節回しに演奏がしっかり噛み合い、結果音楽全体もゴツゴツするのだが、それでも駆動力が並外れているのでそのゴツゴツ具合がかえってビートを強調し、推進力となって、音楽をさらに前へ進めて行く。本編最後に披露された「ファイティングマン」を聴くと、そもそもの最初からエレカシの音楽はこういうふうに演奏されるべきだったんだろう、と思われる。赤羽の中学生バンドとしてスタートした彼らは、結成から約20年を経てようやく本格的なバンド性を手に入れたと言ってもいいかもしれない。
エレカシ・ファンも、これまで彼らの音楽があまりピンとこなかった人も、「お楽しみはこれから」である。
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