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  ○月×日 歴史とは抗うものではなく受け入れるもの、か?
  4年前は“勝っちゃったよ”と思いながら、でも戸惑いの大きさの故によくわからないまま時間を過ごしてしまったけれど、今回はちゃんと祝杯のための買い出しに出かけるだけの冷静さがあった。それをして、日本ラグビーの進化というのは各方面に申し訳ないが、冷静ついでに思ったことが2つ。
一つは“ややこしくなったな”ということである。大方の予想として、日本が入った“POOL A”は、1位がアイルランドで、2位の座を日本とスコットランド、さらに言えばサモアが競うという見立てだったと思うのだけれど、今日の結果を受けてロシア以外の4チームに1位の可能性が出てきたから、残りの試合はいっそう激しさを増すだろう。日本の事務局も「それぞれアイルランドに負けた日本とスコットランドが決勝トーナメント進出を勝ち取るために戦う」というシナリオのもとPOOL Aの最終戦が設定されたんだろうと勝手に思っていたのだが、関係各位の今後の対応はまさにややこしくなったと思う。
もう一つは、1993年いわゆる「ドーハの悲劇」から帰国したカズが「歴史が足りなかった」と語ったけれど、日本のラグビーは南アフリカに勝った後スコットランドに大敗して、結果ベスト8に入れなかったという歴史を前回大会で経験しているということだ。それで足りているのかどうかはまだわからないけれど。
ちなみに、歴史ということに関して言えば、今日の試合で相手パスをインターセプトして抜け出した福岡を、ゴール寸前で倒したアイルランドのキース・アールズに、五カ国対抗の時代から列強としのぎを削ってきたアイルランドの歴史を感じた。試合後のインタビューで勝利の理由を聞かれたリーチ・マイケルが「信じる気持ち」を一番にあげたことを引いて、予備校の教師は「信じられるだけの努力をやりきることが勝利につながる」と受験生に説くだろうが、信じるに足る努力を積み重ねることが普通になることの先に歴史が刻まれるのだろうとも思う。逆に、後半アイルランドがフォワードで近場を攻め続けていた場面で、NHKの放送で廣瀬俊郎が「逃げた」と指摘した、バックスへの展開はアイルランドの選手たちが自らのラグビーの歴史を信じきれなかったということなのかもしれない。
ところで、こんなふうにこの大会が盛り上がると、始まる直前に清宮克幸が言い出したプロリーグ構想がいよいよ実現するんだろうなという気になってくる。プロ・リーグ構想自体に異論はないけれど、それをブチ上げた清宮克幸という人を個人的にどうしても好きなれないので、その人の言った通りになることにわだかまりを感じる。それでも、どんどん進んでいってしまうのもまた歴史というもので、だから今の時点ではできてしまったラグビーのプロ・リーグを見て「歴史が足りなかった」と思うようなことにならないことを願うばかりである。
クョスコニョ    [1] 
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