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  ○月×日 サリンジャーは静かには去りんじゃー、なんてね
   まさかタイミングを合わせたわけじゃないだろうが、オザケンが久しぶりのツアーを発表したらサリンジャーが亡くなった。サリンジャーがオザケンのことを知っていたかどうかも怪しいが、それにしてもその訃報が伝えられた翌週に発売された「週刊文春」も「週刊新潮」もワイド欄の見出しが「ライ麦畑でつかまえて」だったのには驚いた。この国においてもあの作品がそれほどポピュラーな作品だとは思っていなかったからだ。それとは別に、ちゃんとつかまえてあげないと危なっかしい人がこの国には多過ぎるということもあるのかもしれない。
 それから、これまたまさかタイミングを合わせたわけじゃないだろうが、僕が先日偏愛的なワールドカップ予想を披露したら、いきなり岡田監督のクビが危うくなってきた。でも、あの予想が、ワールドカップ開催中はお休みになるセリアAのインテルからジョゼ・モウリーニョ監督をレンタルしてくることも視野に入れた予想であることは誰も気づいていないだろう。
 もちろん、僕だって気づいていなかったが、さすがにこりゃあヤバイと思って考えついただけのことである。現実的には、日本サッカー協会にそんな荒技ができるはずもなく、僕にしたって昨日慌ててモウリーニョ風に髪を短くしてきたことくらいができることの最大値なのだ。実際、あっさりと犬飼会長は「岡田続投」を宣言してしまったわけで、こうした協会の無策な感じがいっそう「岡田じゃ駄目」説を後押しすることになるだろう。さらに、岡田監督は悪い意味で開き直って、いよいよ自分流を押し通すようになるのかもしれない。となれば、小笠原は落選か? 平山は? もちろん、前田は駄目だろう。
 JリーグのHPに掲載された犬飼会長の”弁明”によれば、いまさら外国人監督を高い金で雇ってもうまくいくとは限らないということだが、朝日新聞の記事によるとアフリカカップの決勝でエジプトに負けたコートジボワールではトルシエ待望論が巻き起こっているという。コートジボワールにはトルシエを雇う金があって、日本には外国人監督を雇う金がないということか? 日本は単に雇用契約の交渉が下手というだけのことか? もちろん、金はないんだろうが、ここで腹黒い(と、兼田が勝手に思い込んでいる)川淵某と同様、身内のJリーグ・チームから監督を引っこ抜くという身勝手な策に打って出るとすれば、彼はレッズ出身だからフィンケが代表監督ということになってしまう。身内の政治力を利用するということになるなら、いっそレッズの親会社の三菱にひと肌脱いでもらって、今はなんとも苦しいトヨタを助ける代わりにグランパスからストイコビッチを出してもらうというのはどうか。さらにはマツダにも協力してもらって、サンフレッチェからペトロビッチを出してもらい、ユーゴスラビア・シンジケートでワールドカップに臨むというのはどうか。もちろん、その後見人にはオシムがいるわけだが、じつのところは自動車会社シンジケートであるというところがいかにも日本らしい、これぞ日本代表の日本化だという話にはならないか。

 と、岡田監督の代わりの話ばかり書いてしまったが、とにかく「ワールドカップまでは岡田監督」と決まったのだから、本物と同い年の和製モウリーニョ(笑)としては、従来通り、とにかく”岡田ジャパン”(という言い方は大嫌いだけれど)一生懸命応援するばかりである。
 ところで、故サリンジャーには、かの「ライ麦〜」の他にももちろんいろいろ知られた作品があって、そのなかのひとつに「フラニーとゾーイー」という小説がある。そして、その作品と共振するシニカルな視点で世間を突き放してみせるのがGRAPEVINEのハードエッジなロック・チューン「フラニーと同意」である。♪今なら救い出せる/俺なら救い出せるよ/誰も皆そう言って手を挙げては引揚げたよ♪と、田中和将は歌う。
 これからの3ヶ月間、「これこそが日本代表を強くする秘策だ!」という迷案、珍案を掲げて誰もが手を挙げるが、最後にはみんな”絶対安全地帯”に引揚げていく。そして、最後は選手がやるしかないんだ、という当たり前の結論にたどり着く。長くて短い3ヶ月である。
 
クョスコニョ    [1] 
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