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  ○月×日 GOING UNDER GROUND取材
   3月にリリースされるニュー・アルバムについてメンバー全員にインタビュー。この1年はとにかくいい歌を作ろうということでがんばってきた、という話は先行シングルの取材の際に聞いていたのだが、じつはそのテーマが明確化するまでにはそれなりの時間と彼らなりの努力が必要だったようだ。
「新しいことをやろうっていうことだったんですかねえ?モチベーションが上がることはつねに探してたんですけど、結局オレたちがやりたいことはいい歌というか、自分の心の底から歌がこぼれ出てきて、それをバンドでやりたいっていうそれだけだったんですよ。でも、みんなで長くやってきて、CDも出したりするなかで、やっぱりこぼれ出てないんだけど、こぼれ出たふうにしよう、みたいな。そういうふうにごまかしたところもあると言えばあるから、そうじゃないところでやりたいっていう。こぼれ出てくるものだけを歌にして、それをGOING UNDER GROUNDというバンドとして表現したいっていう、まずはそれじゃないかなっていう。“オレはジャマイカの音楽が好きだから、そういうのを取り入れてみる”とか、そういうことだと自分を騙せないというか。求めてるものがそれとは違うんですよね。オレは単純に歌を歌いたいだけなんですよっていう。ちょっとジャジーにしてみたりとかするんだけど、新しいことってそういうことじゃないんだよなあって。そこにずっと気づいてたんですけどね。こぼれ出てきにくくなったというもどかしさがあったんです。夏にずっと冷房の中にいると汗をかかなくなるっていうじゃないですか。多分、そういう感じじゃないですかねえ」(松本)
「つまりすごく小手先のことばかりやっていて、歌詞があってメロディがあって、という歌の真ん中の本質の部分を生かそうということをいつの間にかやらなくなっていた時期があったんです。ど、その後にちょっと作り方が戻ったんですよね。弾き語りでも十分伝わるような歌詞があってメロディがあって、というところから作り始めていくと、自然にリズムのバリエーションも豊かになっていったんです。だから、1年半くらいかけて本来のバンドのあり方みたいなものに戻りながら作っていった感じがするんですよね」(河野)
「その本質の戻ったのは、みんなで話し合ったということが大きかったんじゃないですか」(石原)
「今回は音を出す前に“この曲はこうだから”みたいなことを話し合ってることのほうが多かったから。それで、固まってからスタジオに入るっていう。だから、ある程度、狙いを定めて作業を進めていった気がしますね」(伊藤)
「それ以前は、そういう部分を省略しがちだったところがあって、言わなくてもこれまでにこういう曲を作ってきたんだから、こうやるでしょう、みたいな変なコミュニケーションの省略があって、代わりに小手先の部分が出てきて。だから、この曲をレコーディングしようってなったら、まず顔を突き合わせて“この曲の芯の部分とは何か?”ということや今オレたちはどういう音楽を鳴らさなきゃいけないのか?どう思ってるのか?というようなことを話して、毎回作業に突入していって、そのなかでああでもない、こうでもないというやりとりがあったのが、試行錯誤ということですね。1曲ごとに毎回そういうことを繰り返していた印象がありますね」(中澤)
 結局、同じことを長く続けていくためには、いちばんの根本を折に触れて確認する作業が必要で、それもしっかりと指差し確認を重ねる、ある種の鈍重さこそが大切なのだと思う。そして、そういうことにちゃんと気づけるからこそ、彼らは相変わらずバンドらしいバンドでいられるのだろう。
クョスコニョ    [1] 
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