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○月×日 ユニコーン取材 |
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誰もが待っていた再結成について、メンバー全員にインタビュー。とは言っても、その音楽と同様、一筋縄ではいかない人たちだから、すんなりとしたインタビューになるはずもなく、笑ったり呆れたりの時間になった。
ーーまずは、いちばん基本的なことですが、結成に至る経緯から聞かせてください。
川西「ええっと…、なんだっけ?」
阿部「ほとんど会ってなかったんですけど…」
奥田「決めとこうぜ、言うこと。絶対、聞かれるんだから」
川西「ああ」
奥田「“ああ”じゃなくて(笑)。リーダーがビシッと言わないと!」
川西「いや、言おうと思ったんだけど、面倒くさくなっちゃって、誰かにふろうかなって…」
奥田「もう、決めたからね。きっかけはリーダー担当! 毎回違っててもいいから。僕らはなんでも“うんうん。そうそう”って言うから」
こんな調子である。でも、その一方で彼らはまた音楽を楽しむことに忠実な音楽ラバーズ、バンド・ラバーズであることは紛れもない。
「元々ユニコーンというバンドは音楽に純粋にぶつかっていたところがあったと思うんですよ。たとえば誰か戦略的なことを考える人間がいて、その作戦にのっかって転がっていったようなバンドじゃなくて。で、その姿勢というのは最初に音楽に携わった姿勢だと思うんです。そういうやり方を最初にやってる以上、他のところでやっても、時間がずいぶん経ったとしても、そこは変わらないんですよね。だから、最初にこのバンドで経験したことが良いように作用したのかなというふうには思いますけどね」(阿部)
新作『シャンブル』はその真摯な愛と真面目なユーモアに溢れた作品だ。
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