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  ○月×日 中島美嘉取材、そして外苑前のスターバックスでリズム&ブルースを聴く
   10月にリリースされるニュー・シングルについてインタビュー。撮影が終了してインタビューまでのちょっとした休憩時間に編集者が用意したケーキに手を伸ばした彼女は、口に入れる前にわざわざ編集者のところまで行って「これ、いただきます」と声をかけた。基本的に、彼女のイメージと言えばCool Beauty的なものだろうが、彼女にはその種のていねいさがある。もちろん、Cool Beautyがていねいでないわけもないのだけれど。
 インタビューの受け答えは簡潔だ。聞き手の意向に安易に話を合わせることはしないし、同時に曖昧な答え方をして質問をハグらかすようなこともしない。そのキッパリとした態度こそが彼女のCoolさの理由だろう。
 取材後、遅い昼食をとろうと、近くのスターバックスに入る。席について、サンドイッチをほおばりながらレイモンド・カーヴァーのインタビューを読み始めようとしたところに、店内のBGMでパーシー・スレッジの「男が女を愛する時」が流れてきた。あまりにも有名な♪When A Man 〜という歌い出しに始まって、僕のなかでもこの曲の印象はほとんどボーカルに関するものだったけれど、このときは過不足ないバックの演奏に耳が惹き付けられた。その曲に最後まで聴き惚れて、読書に戻り、カーヴァーがどうしてアルコール中毒から脱したか、という顛末を読み終わる頃に、今度はサム&デイヴの「僕のベイビーに何か?」が流れてきた。これまたバックの演奏が素晴らしい。今となっては、自分の音楽の好みの本質がどのあたりにあるのかよくわからないけれど、「男が女を愛する時」といい「僕のベイビーに何か?」といい、30年近く前に初めて聴いたときと同じ気持ち良さを感じる。それは、いい曲をいい演奏といい歌唱で表現したものに特有の確かな気持ち良さだ。
 世の中では、そういう表現をスタンダードと呼んだりする。その場合、それは「時代を超えた名曲」みたいな意味だが、本来Standardとは基準ということだから、スタンダード音楽とは音楽の基準、つまりいい音楽かどうかはかる際のものさしのようなもののことである。で、僕たちが日常使っているものさしや定規の類いがみなそうであるように、スタンダード音楽はどれもシンプルな体裁をしている。「男が女を愛する時」や「僕のベイビーに何か?」の、まったく余分なものがない演奏を聴いていると、そんなことにも思いがおよんだ。
クョスコニョ    [1] 
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