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  2月20日 GRAPEVINE@新潟LOTS
   僕は今600ページ余りの分厚い本を読んでいるのだけれど、僕くらいの頭の出来だとその半分くらい読み進んだ時点ですでに初めのほうに書かれてあったことはうろ覚えになっている。

 本編だけで24曲演奏されたこの日のステージもそんな印象で、24曲目の演奏が終わると、確かにそこまでの数曲のエネルギーの高い演奏に納得はするものの、"さて、全体ではどんなライブだったんだっけ?"という感覚にもとらわれる。終演後、楽屋を訪ねた際に同行した編集者が「長かった」という感想をもらすと、田中和将が「やっぱり長かった? そうかぁ、長かったかぁ」としきりに気にしていた。ただ、ライブ全体のイメージが結びにくいのは、尺の長さによるところもあるのだろうが、それとは別にメンバーのなかで今回のステージ構成の核になるポイントがまだうまく絞り込めていないからではないか、という気がする。個人的には、最新シングル「BREAKTHROUGH」からミディアム・テンポの曲が続くパートが勘どころであるような気がしたけれど。というのも、いまこのバンドの好奇心は、速くもなく、遅くもない微妙なテンポのなかで如何にディープな表現に入り込めるかというところにいちばん強く惹かれているように感じられるからだ。この日から始まった今回のツアーは、初めてセルフ・プロデュースで作り上げたアルバム『イデアの水槽』をフィーチャーしたツアーであり、ということはあのアルバムが発散していたバンドとしての自我みたいなものがいつにも増して前面に押し出されることになるはず。それだけに、好奇心の的、ミディアム・テンポの曲がうまく演奏されていくと、今回のステージの焦点がおのずと浮かび上がってくると思う。

 ちなみに、終演後の楽屋では、メンバーが本番直前までやっていた麻雀の牌や点棒を片付けていた。今回も、ツアー中は麻雀の日々になる模様である。


クョスコニョ    [1] 
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