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  4月11日 TAKUI@渋谷公会堂
   渋谷公会堂2DAYSの2日目である。CDセールスの数字でしか音楽シーンを眺めていない人は彼が渋谷公会堂を2日もいっぱいにできることは不思議だろうが、実際のところそういうライブ動員とCDセールスがアンバランスなケースというのはあるものだし、彼のようにライブ動員が先行している場合は当然のことながらライブ・パフォーマンスの魅力がひときわ大きいことを表している。
 TAKUIのライブは、文字通りつねに全力投球で持ち前のボーカル力をぶつけてくる。その全力投球がともすれば暴投になってしまうこともこれまでにはあったわけだが、それにしても彼のそうした真直ぐなライブ態度が確実にオーディエンスを説得してきた。加えて、下世話な分析をすれば、彼が展開してみせるメロディアスなハードロック・サウンド、ひと言で言えば「歌えるロック」を彼ほどの歌唱力を持ったボーカルが取り組んでいる例は現在のシーンでは他にいないだけに、時代に関わらず確実に存在するそのタイプの音楽を愛好するファンを着実に取り込んできたのだろう。それに見逃せないのはこの日も4割くらいが男性ファンであったこと。やはりハードなサウンドとけれん味のないライブ態度がしっかりアピールしているのだ。
 この日のステージで印象的だったのは、演奏の安定感が増したことだ。それは、勢いで聴かせるだけではないこを意識してスタンディングの会場ではなくホールを選んだことに見合う演奏で、彼は確実に自身の音楽の奥行きを広げている、と感じられた。そして、そうした余裕が軽妙なMCを呼んでスタージはさらに楽しいものになった。
 この日の会場を見れば、誰もがブレイク直前という形容詞を持ち出すだろう。ただし、そのブレイクへの導火線に火をつけるのは他でもない彼自身であるだろう。秋にリリース予定だという新作では、この日のライブのグレードを追いこすようないい曲をたっぷり聴かせてほしいものである。
クョスコニョ    [1] 
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