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彼らのライブを見るのは久しぶりで、ナカコーがセンターに立って歌うようになっていた。それはどういう理由に因ることなのか、あるいは理由というほどのこともない変化なのか、そのあたりはまったくわからないけれど、とりあえず結果としてジュンジがかなりバイプレイヤー的な見え方になり（今日は往年の軽やかなジャンプも見られなかった）、一方ナカコーはいかにもバンドの中心的な印象を与えるようになっていた。一応MCでは（というほどのこともしゃべってはいないのだが）ゲストの七尾旅人を紹介し、「いまはアルバムをやってるんですか？」と、ちゃんと話題をふってあげたりもしていたくらいだ。一番最近インタビューしたのは２つ前のアルバムのときだから、もう随分昔のことになるわけだが、その頃の天才然とした少年っぽさが嘘のようである。演奏全体も素朴に上手になっていたし、その結果として打ち込みサウンドであってもしっかりバンドのグルーヴが感じられるものだったから、彼らの楽曲が本来的に持っている豊かな世界の広がりがよりリアルな質感とともに感じられるライブだった。
アンコールの演奏を終えて退場していく際にジュンジが残した「今度はFUJI ROCKで会いましょう」という言葉がなにやら誇らし気に感じられたのは僕だけではないだろうが、今日のような演奏なら僕らも誇らし気に海外のオーディエンスに紹介できるだろう。
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5月23日 スーパーカー＠SHIBUYA-AX
