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30thアニバーサリー・ツアーの初日。当たり前と言えば当たり前だけれど、予告通り、30曲3時間というボリュームだった。でも、観終わった後の印象は、いい意味でサラッとしていた。当然、あのヒット曲もこのヒット曲も、というセットリストなのだが、ステーキと天ぷらを続けて食べるようなクドさがないのだ。
どうしてだろう?と分析してしまうのは因果な性分のせいなのだが、ひとつはやはり極力MCを排除したスピーディーな進行に徹したことが大きかったと思う。2部冒頭のアコースティック・コーナーで少し寛いで話すシーンがあって、そこでつい話が長くなってしまったのはご愛嬌。今回は、とにかくいい曲をどんどん聞かせるゾという、気合いといってもいいほどの意志を感じさせてくれる。もうひとつは、甲斐をはじめとする演奏者たちが、新鮮な感覚で"あのヒット曲、このヒット曲"たちを演奏しているからではないか。食材が新鮮だと量が苦にならないのと同じ理屈だ。そして、クドくないいちばんの理由は甲斐が今回のツアーをすごく楽しんでいる、ということではないかと思う。今回、いつにも増してステージからは演奏者たちの歓びが伝わってくるのだ。気持ちよい笑顔に出会うとこちらまで微笑んでしまうように、この日のステージを観ていると、つい幸せな気分になってしまう。
ファイナルの武道館が、ますます楽しみになってきた。
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