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リリースされたばかりのアルバム『Re-clammbon2』をフィーチャーしたツアーの佳境。初めてのNHKホール公演である。最後にはパイプオルガンまで弾いちゃって、NHKホールをいちばん堪能したのはおそらくはメンバーたち自身だったようにも思うけれど、それにしても素晴らしいステージだった。思えば、この数年、彼らのライブを見たのは日比谷野音ばかりだったわけで、それは彼らの音楽が本来的に持ち合わせている風通しの良さみたいなものを味わうには最適のシチュエーションではあるのだけれど、その雰囲気を楽しむことに僕自身も含め全体が流れてしまいがちなところも否めかったりする。でも、彼らの音楽を楽しむならやっぱりこのNHKホールあたりがいちばんなんじゃないかと改めて思った次第。というのも、彼らの音楽のとても大切な特質である独特の音響感がセッション・ワークのなかで生み出されていく現場に立ち会うスリリングな至福感を得るには、NHKホールくらいの音響とスケール感が合ってるように思ったからだ。山下達郎や矢野顕子がこの会場を愛用しているのも似たような感覚であろうと思われる。
そして、レパートリーのリアレンジ・バージョンでアルバムを作ったのは今回が2作目になるわけだが、このシリーズは特に自分たちにとって旬の感覚で演奏することの喜びにフォーカスしたものだと勝手に解釈しているので、やはりライブでこそ醍醐味を感じる。音楽を楽しんだなあ、と実感できるライブだった。
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