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”Sweet Groove"ツアーの最終日である。
”Sweet Groove”とはよく言ったもので、屋敷豪太(ds)、有賀啓雄(b)、松本圭司(key)、藤井尚之(sax)から成るSLUG&SALTに古澤衛(g)が加わったバンドのシックなグルーブは、オーディエンスを大はしゃぎさせるものではないけれど、でもやはり自然と腰のあたりが揺れてしまう演奏が基調になっている。そして、中盤にバラードをゆったりたっぷり聴かせるコーナーを挟む構成は、おそらくは”次のライブ・スタイル”がはっきりと意識されている。ただ、いわゆるボーカルもののステージへの指向を感じさせながら、フミヤ自身はこれまで以上に踊りまくるのは、オーディエンスを大はしゃぎさせないことに対する彼なりのサービスだろう。つまり、ボーカリストが踊りまくる歌ものライブだ。
そして、アンコールで披露された最新シングル「今、君に言っておこう」の素直と言ってもいいシンプルな曲の佇まいは、他の曲と並べてライブで聴くといっそう鮮やかに意識された。
この日完結したツアーは、フミヤの”次”が確実に始まっていることを伝えるステージでもあった。
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