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年をまたいで続く、アルバム『マジックディスク』をフィーチャーしたツアー。素晴らしいステージだった。
新境地を開いた新作のナンバーと旧作からの曲が混ざり合う構成も充実した演奏がひと連なりにし、また決めの多い照明との連携もハマって、まさに”いまのアジカン”としてのトータルな表現になっていた。演奏面で印象的だったのはバスドラムのキックが強化された伊地知のドラムで、時おり前のめりになるその感じがむしろこちらの高揚を加速させ、それでいて興奮が上滑りにならないのはボトムの音の太さのゆえだろう。後藤のボーカルも、MCで話しているようすはちょっと苦しそうに見えたが、歌い始めるとむしろ声は伸びやかで、音楽全体のオープンな空気感を強く印象づけた。8年前、初めてインタビューしたとき、後藤は「嘘くさくない希望、絶望始まりの希望を歌いたい」と語っていたけれど、その8年前の後藤も今日のステージを見たらグッとくるだろう。
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