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シングルB面集『僕が住んでいた街』のリリースを受けて行われたツアーの3本目。そのB面集からの曲と新曲のみという、ある意味では趣味性の高いセット・リストだったわけだが、それは結果としては“くるり”という趣味性のたっぷりとした奥行きと、さらなる広がりへの予感とを実感できる、とても贅沢な時間になった。”地獄の団体戦”というツアー・タイトルだが、演奏はボボのタイトなドラムの上で、岸田と佐藤はギターとベースはもちろん、アコギ、エレピ、12弦ギター、バンジョーなどの楽器を持ち替えながら飄々と演奏していくという、家内制手工業的なものだ。ただし、それは『TEAM ROCK』という言葉を思い出させたりもして、つまりは岸田繁にとっての団体戦とはこういうバンド感なんだろうとも思われた。しかも、披露された新曲は、なんだか変てこな質感だが、印象としてはシンプルといった感じの楽曲ばかりで、そういう意味でも彼らは家内制的手工業の職人というかおじさんに向かいつつあるのかもしれない。新作がとっても楽しみだ。
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