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  5月28日 SPITZ@JCBホール
   昨年は初めてのアリーナ公演を行ったもののニュー・リリースはシングル一枚だけだったSPITZ。で、今年はいきなり全国ツアーを4月にスタートさせた。相変わらずのマイペースぶりだ。が、そのマイペースぶりを支えているのが他でもない楽曲の魅力であることをこの日は改めて印象づけてみせた。
 この日は、ツアー18本目。セット・リストは間もなくリリースされるニュー・シングルの3曲、さらにはまだタイトルも定まっていない新曲2曲に、デビュー以来の楽曲群からランダムにピックアップして、そこに「“涼しい”トーク」(草野)を絡めるという構成。それはまさに“ファンにはお馴染みの”と言うべきスタイルであり、終盤には「俺のすべて」や「ヒバリのこころ」といった文字通りの定番ナンバーも披露された。それでも、このバンドのライブが決して退屈には感じられないのは演奏が手慣れた感じにならないからで、さらにその理由を探れば、メンバーがひとつひとつの楽曲に対して変わらぬ新鮮な魅力を感じているからだろう。曲によっては細かいアレンジの手直しがあり、さらにはベース田村の音数は”2割増量中!”てな感じで、元気のいい演奏を展開してみせたが、それも彼らのなかでそれぞれの曲がまだ”完結”していないからこそだと思われる。
 この日のクライマックスのひとつは、まだタイトルも定まっていない新曲と18年前に発表された「ナイフ」という曲が続けて演奏されたシーンで、新曲にはもう18年くらいの時間をくぐり抜けたような味わい深さがあり、「ナイフ」には新曲のような瑞々しいときめきが感じられた。時を経ても色あせない楽曲の魅力をしっかりと表現することに専心する彼らのスタイルは、彼ら自身の存在もまた時を超えさせるのだと感じさせたステージだった。
クョスコニョ    [1] 
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