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   12月30日 藤井フミヤ@武道館
   アルバム『F'S CINEMA』のファイナルだが、ファンにとってはそれ以前から恒例の、年末武道館である。
 僕は、12月30日に藤井フミヤのライブを見て、1年のライブとの関わりを締めくくるということにして久しいが、”はて、いつからだろう?”と今回どういうわけか思い至って振り返ってみたのだが、判然としない。が、おそらく自覚的に年末に武道館に向かうようになったのは2000年からだろう。その年の大晦日は”ニューセンチュリー・イヴ”とやらで、様々なイベントが企画され、確かに興味深い内容のものもあったが、それ以前に「今世紀最後のライブはこれですよ」と関係各位から招待が重なってしまった。こういう場合の対応としては、全部に応えるか、全部に応えないかの二つにひとつだが、もちろんほぼ同じ時間に開催されるライブ・イベントに全部出かけるということは不可能だから、僕は全部断ることにした。で、20世紀最後のライブに何を選んだかと言えば、藤井フミヤの武道館だったわけだ。その年のライブはとてもよく憶えているけれど、本当に素晴らしい内容で、フミヤ風に言えば、「いろいろあるけど、きっと大丈夫だよ」というふうに思わせてくれた。だから、と言ってしまうと大雑把に過ぎるけれど、僕はそれ以来、年末は彼のライブで締めくくるということにしたのだ。
 というわけで、このライブは個人的な締めくくりでもあるわけだが、今年はアルバム・ツアーの締めくくりということにもなっている。『F'S CINEMA』というタイトルにちなんで、ショート・ムービーを交えながら演奏を披露するという構成だ。僕自身は、1曲目のたっぷりとしたロッカ・バラードに続いて、最後までスロウなレゲエ・アレンジで通した「TWO PUNKS]という2曲で”いいな”と思ってしまったのだが、一般のファンはちょっとゆったりし過ぎているように感じたかもしれない。客観的に見れば、多分そういう印象が素直なものだと思うけれど、しばしばインタビューで本人が語っている通り、ここのところの彼は過渡期なのであって、今回の映像を絡めた演出もそうした状況をクリアするためのひとつの工夫でもあると思う。でも、僕としては、そうしたステージ上の工夫よりも、もう少し小規模の会場で長くやるという方向にシフトしていくべきだと感じた。本人の指向を踏まえれば、ゆったりとした構成で微妙な心情の機微を伝えていく方向に向かうのは避けられないのだから、とすればそういう表現に相応しい会場をこそ考えるべきではないか。アンコールで、本人がなにげない感じで「年末の武道館はこれで最後」と語ったが、来年はより親密な雰囲気を楽しめる会場で年末を彼のライブで締めくくりたいものである。
クョスコニョ    [1] 
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