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四人囃子の岡井大二さんがフジファブリックに声をかけて実現した対バン企画。大方の予想に反して、先に出てきたのは四人囃子。しかも、曲ごとにフジファブリックのメンバーが何人か加わっての演奏だ。その形は、後半のフジファブリックのステージでも同様で、曲によってツイン・ドラムになったり、トリプル・ギターになったりする。それぞれのバンドが、その個性と実力をぶつけ合う形も面白いが、こういうふうにまさにバンド同士がジョイントしてしまうのも対バン企画の醍醐味のひとつ。特に、この日はお互いの音楽性に対する共感とリスペクトがはっきりと演奏に表れていて、だからこそ演奏もふくらみのある印象的なものになった。そして、やはりフジファブリックの入れこみ具合は相当なもので、”やっぱ、オレたち、こういうのが好きなんだようなあ”って感じ。ここでいう”こういうの”とは、一般的なプログレ趣味ではなく、既成概念にとらわれないポップ表現というような意味である。その意味では、おそらくこの日のベスト・テイクであろう「地平線を越えて」のイントロで、わずか３つの音を弾くだけで音楽を立体的に歪めてみせた森園勝敏のセンスはさすがというべきで、フジファブリックのメンバーがこくした感覚にしっかり感応していれば、いよいよ次のアルバムは面白いものになりそうだ。
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7月10日 四人囃子vsフジファブリック＠リキッドルーム
