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ツアー初日。良くも悪くも初日らしいステージになった。
良かったところ。これはいつでもそうだけれど、今回もバンドとして深まっていくことを意識し、それを音楽的な取り組みに具体的に落とし込んでステージで表現しようとしている。で、今回のテーマは、これまでの歌本位のあり方から、歌を大事にしながらサウンド面での冒険も両立させるということであるように思われる。その”あれもこれも”というどん欲な発想に対して、現在の彼らならクリアできるだろうと思うし、この日もあるパートではそれをやり遂げていたと思う。
が、悪いところは、これも彼らの場合にはしばしばあることだが、その前向きな意欲や自分たちの試みの素晴らしさに気持ちが空回りしてしまったことである。これまでよりも個々の音が立つようになっていたのは今回からPAエンジニアが代わったせいもあるのだろうか。一方で、これまでよりも音が硬く、そのことがメンバーの気負いと相まって、全体としてちょっとギクシャクした印象を与えることになったように思う。
アンコールの演奏を終えて退場する際、松本素生が「今日も泣きそうだったけど、なんとかがんばれました」と話していたけれど、確かにこの日は泣くところじゃなかったと思う。この日披露してくれた「凛」のなんとも落ち着いたドライブ感が全編にわたって展開できたら、そのときは彼も涙をこらえきれないだろう。おそらくは、僕だってそうだ。
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3月17日 GOING UNDER GROUND＠横浜BLITZ
