総計: 4379088  今日: 2633  昨日: 4018       Home Search SiteMap
K's Glasses
profile
自己紹介
Diary 
Live Report
Recommend CD
  12月9日 ASIAN KUNG-FU GENERATION@横浜アリーナ
  "The start of a new season"と題した、彼らにとって初めてのアリーナ・ツアーからのステージである。夏の終わりにインタビューした際、「("count4 my 8beat"で)すごく達成感のあるツアーができた、という気分があって、だから次のツアーは“新しい季節の始まり”と呼んでいいんじゃないかなあっていう。またここからもう1回スタートをきるような気分でいいんじゃないかなあ、というような開放感が今あるんで、メンバーに無断で(笑)、そういうツアー・タイトルにしました」(後藤)と語っていたけれど、実際にフタを開けてみると、むしろその達成感にたどり着いた軌跡、もっと言えばバンド結成10周年を締めくくるようなステージになった。代表曲/人気曲とアルバム『フィードバックファイル』に収められたシングルのカップリング曲をバランス良く配した本編に、現在につながるバンドの始まりの1曲とまさに現在の到達点を象徴する1曲を配したアンコール。セット・リストにも熟考のあとが伺えた。
 もっとも、そうした頭で考える部分とは別に、初めてのアリーナ・ツアーを実のあるものにしたのはやはりバンド体力の充実ぶりだろう。それはつまり演奏力でありステージ・パフォーマーとしての自信ということである。そういうものについての手応えを彼らは先のツアーでしっかりと手にしたからこそアリーナ・ツアーに踏み切ったのだろうが、その手応えが決して思い過ごしではなかったことをいちばん喜んでいるのは他でもないメンバー自身だろう。確かに彼らは、いろいろな意味でアリーナ・ツアーをしっかりやれるバンドになったのだ。♪情熱の羅針盤はいつでも希望を指している♪と歌った後で、「楽しいね」と、後藤さんがポツリと言った。それが、本当にそれ以上でもそれ以下でもない実感というものだろう。
”新しい季節の始まり”と題したツアーを終えることで、彼らは本当に新しい季節に入っていく。その季節の広がりとときめきはすでに最新シングルが暗示しているが、それにしてもよりリアルで実感的な表現として届けられるのは次のツアーにおいてだろう。そして、彼ら自身は今回のアリーナ・ツアーをやり遂げることで、いっそうオーディエンスに近づくことになると思う。アリーナでしっかりと自分たちの音楽を鳴らすことができたという実感が、おそらくはまた戻るだろうライブハウスで鳴らす音をいままで以上に親密なものにするはずだから。
クョスコニョ    [1] 
 前のテキスト: 12月12日 HY@日本武道館
 次のテキスト: 12月3日 甲斐よしひろ@シアタ−1010
copyright(c)2008 TATSUYA KANEDA All rights reserved