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アジカン主催のイベント、その2日目である。もちろん会場は超満員。もちろん、と書いてしまったけれど、そこに集まった人たちのようすを探ると、いろいろな人たちがいる印象もあった。たとえばいちばんわかりやすいところで言えば、とりあえずアジカンは知ってる程度で普段は洋楽を聴いてて、この日はレンタルズを始め興味のあるバンドが出るから行ってみるか、みたいな人とか、かねてからアジカンのライブを見たいと思っていたらこの規模だったのでチケットを手に入れることができた、という人とか。フェスというものに参加してみたいけど、地方に出かけるのはお金がかかるし、その他の部分でもいろいろ大変そう、でもこれならフェス気分が味わえるから、みたいな人もいたかもしれない。で、そこで重要なのは、そういうふうにおそらくはいろんなモチベーションの人がいたんだろうが、そういうみんながみんな最後まで楽しんで盛り上がったイベントだったということ。後藤さんはMCで「音楽好きが集まったここで演奏できることが本当にうれしいです」と語っていたけれど、興味の濃淡や嗜好の微妙な違いはあるにしても少なくとも音楽というキーワードのもとに横浜アリーナをいっぱいにする人たちが集まったことは間違いなく、その意味では十分に意義深いイベントだったと言えるだろう。
当然のことながら2日ともトリを飾ったアジカンのステージは、ひと言で言えばじつに堂々たるもので、同時に曲間をつないだ構成やちょっとしたアレンジの変更にはこのイベントへの思い入れの深さを感じさせた。アンコールでは、レンタルズとの共演も実現。ウィーザー好きが揃うアジカンとしては、マット・シャープのレンタルズと同じステージに立ったことは、それこそイチ音楽好きとしてたまらないことだろう。そうした経験も含め、このイベントの成功はいよいよ彼らの音楽を外に開いていくことになると思う。そして、そんなふうに気持ちが開いていくことと、開いていける表現力が備わっていくことの軌道が重なっている彼らの幸運を思う。もちろん、その幸運は彼らが引き寄せたものなのだが。
ちなみに、今回は食事のサービスのクオリティが去年から格段に上がることを後藤さんは宣言していたが、たしかに量も質もかなりのもの。なかで、これぞと思って並んだ「ナノム麺」が眼前で売り切れになり、食べられなかったのは唯一の心残り。メンバーおよびスタッフのみなさん、来年もぜひ「ナノム麺」をよろしく。
1.センスレス
2.Re:Re:
3.リライト
4.ブルートレイン
5.ブラックアウト
6.ロードムービー
7.桜草
8.君という花
9.ワールドアパート
10.未来の破片
11.サイレン
12.月光
[ENCORE]
1.Getting by w/レンタルズ
2.ループ＆ループ
3.アンダースタンド
4.十二進法の夕景
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7月17日 NANO-MUGEN FES@横浜アリーナ
