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会場に足を踏み入れると、はっきりとワクワク感が充満していて、それでまた余計にワクワク感が高まった。もちろん、どのライブでもそれを楽しみにしていた人たちが集まってくるものだけれど、この日武道館に集まった1万人はとりわけこの日を楽しみにしていたのだと思う。そして、YUKI はみんなのそのワクワクを充分に承知している。ステージを見ると、最新作で彼女が身にまとっていた金色のスカートがドーム状にステージを覆っていて、どこからYUKI が出てくるんだろう?と考えるだけで、またまたワクワクが高まるのだ。おそらく、このツアーを構想した時点で、誰よりもYUKI 自身がワクワクしていたのだと思う。
ステージが始まると、そのワクワク感は真っすぐに留保のない興奮へとつながる。素晴らしいの一語に尽きるステージ。ゴスペル・ライクなミドル・チューンがあり、ヘヴィーなデジ・ロックがあり、カラフルなポップ・ソングがある。YUKI の歌は揺るぎなく、簡潔で美しい。もう10年以上前、JUDY AND MARY のボーカリストとしてデビューした彼女に会ったとき、「こんなキラキラ光る目をした人がホントにいるんだなあ」と感心したのだけれど、その後もその目のキラメキがくすむことはなかった。ソロになってからはずっと会っていないけれど、おそらくはこの日のステージでも彼女の目はキラキラと輝いていただろう。
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