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  4月19日 クラムボン@青山円形劇場
   ライブはめったに行われない会場である。ここでライブをやったことがあるのは、僕が知る限りでは、谷山浩子、さねよしいさ子、QUJILA くらいか。その名の通り、舞台を客席が円形に囲み、しかも客席の最前列からはメンバーに本当に手が届く距離である。でも、この場所をメンバーは切望していたそうだ。「子どもの城」という建物の中にあるこの劇場は、いつも子どものためのイベントでスケジュールがいっぱいだから、長く望んでいたのだが果たせずにいたのだと言う。だから、3日連続公演の初日であるこの日のステージは、最新アルバムを携えてのツアーの途中の1日であったわけだが、やはりメンバーにとってもちょっと特別な1日だったろう。
 音楽の話をすれば、最新作『てん 、』はいろいろな意味で問題作だ。まず、モノラル録音のオリジナルにステレオ・リミックスが付いた2枚組というフォーマットがじつにいろいろなことを考えさせてくれるし、クラムボンの音楽性の流れから見てもとりわけバンド感の強い、生々しい仕上がりになっているからだ。ということは、そのアルバムからの曲がセット・リストの中心になるはずのこの日のステージが刺激的でないわけがない。しかも、会場がそういう場所だから、たとえば僕はドラムの後ろの席だったのだけれど、ドラムの音は全部生音で聴こえるわけだ。そして、PA を通した音は、天井に環状に吊るされた8個のスピーカーから降ってくる感じだから、普通のライブの音の感じとはずいぶんと違って聴こえる。それに、たとえば僕のちょうど向かい側になる、アコースティックピアノの音が出るところあたりの席の人は、多分僕が聴いた音とはまた違う印象でこのライブを楽しんでいたと思う。つまり、実験性なんて言葉の対極にある、穏やかな温かさに包まれた演奏を聴かせながら、クラムボンはなんとも野心的なライブを展開したわけだ。
 ちなみに、僕が座っていた2つ隣に竹中直人がいて、熱心に聴き入っていた。永積タカシの名曲「サヨナラCOLOR 」の映画を撮った縁だろうか? この日も演奏したけれど、「コントラスト」あたりをテーマにして映画を撮らないかなあ。
クョスコニョ    [1] 
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