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2人組になって本格的に活動を再開したことをアピールするミニツアー。本編だけで21曲も披露したステージは、ポテンシャルの大きさと今後の課題をあらためて感じさせた。
ポテンシャルの大きさということで言えば、まずなんと言ってもギターがいい。フェンダー・ストラトキャスター黒をゆったりと弾く田中拡邦のスタイルはクラプトンを思わせるけれど、そこにサポート・ギタリストの山田タカミ(ex.autumen stone)のギターが絡んでくると、それだけで往年のギターロックを愛する音楽ファンにはたまらない展開になる。楽曲自体もスマートの心地よさを漂わせて、AORな魅力がいっぱいだ。
ただ、その良くできた楽曲群も代表曲集的なセット・リストとなったこの日のステージでの演奏を聴いていくと、もうひとつバリエーションを求めたくなったのが正直なところ。もっとライブを重ねてオーディエンスの生理みたいなことを感じ取り、それを楽曲作りに反映させてほしいと思った。先日インタビューしたおりにも、最近はどんどん肉体的になっていると田中が語っていたけれど、そうした体感が音楽を裏打ちするようになってくると持ち前のさらりとした感触のメロディセンスや柔らかなボーカルの魅力がいっそう際立ってくるだろう。もっともっとライブをやってほしいし、特にどんどんイベントに出演していろんなバンドやいろんなオーディエンスの前で演奏してほしい。
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