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  3月13日 the pillows@SHIBUYA AX
   昨年12月にスタートした、アルバム『GOOD DREAMS 』を携えてのツアーの最終日。今回のツアーは、半分の公演がソールドアウトを記録し、ツアー全体の動員数も16年のキャリアで最高だそうである。最新作が最高傑作、というのはものを作り続ける人たちにとっての理想だが、最新ツアーが最高動員、しかも16年目しての最高動員というのは、相当に凄いことである。
 そんなステージで、山中さわおは、飛び上がった際に両足をクルッと回す新しい技(笑)を披露してくれた。年をとるほどに軽やかになっていく人を見るのは気持ちのいいものだ。そして、♪キミの孤独を見破れるのは変な名前の占い師達じゃない 世界中探しても僕しかいない わかってよダーリン♪なんていう歌詞を、「お昼は何食べる?」って聞くようなさらりとした調子で歌う。そりゃあ、女の子はグッとくるだろう。
 でも、僕がthe pillows のライブで特に意識するのは、彼らの音楽がまとっているスピード感だ。しかも、つい3、4年前までは一般的な意味でのスピード感が他のバンドよりも優れて感じられるところに魅力を感じていたのだけれど、ここにきてそのスピード感の種類が変わってきたように思う。たとえば、いいクルマに乗っていると速く走っていてもその速さを感じないが、窓の景色は当然速く流れていくから、その視覚が得るスピード感と体感しているスピード感のギャップにある種の酩酊感のような心地よさを感じることがある。最近のthe pillows がまとっているスピード感はちょっとその感じに似ている。速いのに、速くないのだ。ついでに言えば、そんなに速くない曲でも、その音楽の流れに淀みがないから、そのスルスルと流れていく心地よさのなかに逆にスピード感を感じる。でも、実際のところ、彼らはとても「速く」走っているのだ。なぜなら、わずか2時間弱のステージで、オーディエンスをとても遠いところまで運んでくれるのだから。少なくても僕は、ライブが終わって駅まで歩いていく道すがら、違う空気の匂いを感じた。
「Swanky Street 」という曲で彼らは、♪信号が何色でもブレーキなんて踏まない 壊れてもいいんだ スピードをあげてよ♪と、歌う。この曲を発表してから、ほぼ10年が過ぎた。この日もその曲を演奏したけれど、はっきりと感じるのはスピードをあげても彼らは壊れたりしないということ。年を重ねながら、彼らはどんどん軽やかになり、しかし確固としてスピードを増している。

1.xavier
2.WALKIN' ON THE SPIRAL
3.Midnight Down
4.I think I can
5.フロンティアーズ
6.ローファイボーイ、ファイターガール
7.オレンジ・フィルム・ガーデン
8.天使みたいにキミは立ってた
9.NON FICTION
10.インスタント ミュージック
11.Kim deal
12.New Year's Eve
13.Rookie Jet
14.BAD DREAMS
15.ターミナル・ヘヴンズ・ロック
16.Rosy Head
17.その未来は今
18.バビロン天使の詩
19.LITTLE BUSTERS
20.GOOD DREAMAS

1.ストレンジカメレオン
2.Swanky Street

1.ハイブリッド レインボウ
クョスコニョ    [1] 
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