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  12月12日 矢野顕子@NHKホール
   前半は、矢野ひとりによる弾き語り。レイ ハラカミとのコラボによる2曲をはさんで、後半はくるりとの共演、という構成。この共演は、言うまでもなく、『ホントのきもち』という矢野の最新作で実現した組み合わせだが、ライブで聴くとそのコラボレーションの意味のようなものがいっそう鮮明に感じられる。すなわち、この2組の若い世代のアーティストの共演を通して、矢野は従来の楽曲作りとは違う発想を迫られたのだ。彼女の曲は、どんなに鼻歌のようであっても、楽曲としてのしっかりとした完成型というか完成イメージを持っていて、そのイメージがいつでも頑固に遂行されるわけだが、ハラカミもくるりの岸田も、"そんなに頑なに考えんでも、ええんちがいます?"とでも言うように、楽曲のよりモチーフに近い姿を作品としてとらえること、もっと言えばモチーフに作品性を見い出すことを促しているようだ。そのあたりの間合いが、ライブではより生々しく浮き彫りになる。結果、楽曲の素材感が高まり、ひいてはその背後にあるアーティスト自身の生理が前面に押し出されてくる。くるりとの共演による矢野の演奏がいつにも増して肉感的だったのは、ハードなサウンドの肉付けによるものだけではないだろう。
 終演後、ロビーでクラムボンのミトさんと話した。来週、矢野と共演する彼も快い刺激を受けたようで、話しているこちらも来週の共演への期待をかき立てられた。
クョスコニョ    [1] 
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