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  12月5日 ASIAN KUNG-FU GENERATION@日本武道館
   7月に自分たちが主催するイベントでの出演は果たしているものの、ワンマンでは初公演となった武道館のステージ。それは、今年の大活躍が決してフロックではないことを実感させる、堂々たる内容だった。演奏の安定感、楽曲のクオリティ、メンバーの存在感、どれをとっても武道館でライブをやるバンドにふさわしく、正真正銘、2階のいちばん上まで埋まった超満員のオーディエンスも十分に満足したのではないか。いや、そのステージ全体にあふれていた爽やかなスピード感のせいで約2時間のステージは感覚的には本当にアッという間で、だから"えっ、もう終わり!?"と感じたオーディエンスは少なくなかっただろう。それでも、その「もの足りなさ」はじつは心地よいもので、だから次のライブにも足を運んでしまうことになるわけだ。
 そうしたステージの充実とは別に印象的だったのは、バンドの中心、後藤正文が自分の存在のかっこよさを感じていたようであること。ナルシスティックな感覚とは別のところで、つまり自身を客観的にみつめ、そこにミュージシャンとしてのかっこよさを彼が見て取ったのであれば、それはとても大きな収穫だろう。それは、彼が初めてファンと同じ感覚で、自身を、また自分のバンドを感じた瞬間であるだろうから。そして、自分たちはかっこいい、といういい意味でのうぬぼれが彼らの表現に艶っぽさを加えるだろうと思うから。来年3月から、また彼らは長い長いツアーに出る。ライブに根ざしたその姿勢がある限り、彼らの音楽が放つ真摯なエネルギーが減じることはないだろう。だから、艶っぽさも思ってしまう。それは大きなお世話、と一方で感じながらもついそんな贅沢が言いたくなるほど、いいライブだった。
クョスコニョ    [1] 
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