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お台場の、海を臨む広場の特設会場でのライブである。少し風が強い時間帯もあったけれど、おおむね天候にも恵まれて、永積タカシの歌をのんびり聴くには絶好のシチュエーションだった。客席には、アイスボックスを持ち込んでビールを飲みながら開演を待つグループがいて、恋人の膝枕で寝転がって空を眺めている女のコがいる。つまりは、誰もがとてもリラックスしていたわけだ。
永積の歌もとてもリラックスしていた。柔らくて伸びやかな彼の声が、野外ではさらに遠く広がっていくようで心地よい。バックは、ASA-CHANG(ds)、鈴木正人(b)、高田漣(s.g.)、原田郁子(key)、そしてBLACK BOTTM BRASS BAND。ゲストでBIKKEと今野英明が登場した。個々の演奏はじつにしっかりとしているのだけれど、それでも全体としてはいい意味でのゆるさが感じられるそのアンサンブルは、現在のJ-POPのひとつの潮流を担っている彼らが、この時代のリスナーとしっかりシンクロしている、ある気分を端的に表していたようにも感じた。
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